30000ヒット記念座談会(前編)



ニーナ「久しぶりの座談会だね〜」

ミーティア「前回から半年以上も空いてるものね〜。まあ、その代わり『マテそば』は進んでいるから、それに出演しているニーナやサーラはさして不満もないんでしょうけど」

サーラ「あう……。そんな冷たい言い方しないでよ、ミーティアちゃん……」

セレナ「そうよ、ミーティア。サーラさんたちに当たっても仕方がないでしょう?」

ミーティア「それはそうなんだけど……。よし、じゃあ気を取り直して、そろそろタイトルコール、いきましょうか!」

ニーナ「あ、ちょっと待って。その前にひとつ、頼まれてることがあるんだ」

ミーティア「なに? 作者からの頼まれごと? そんなの無視しちゃいなさいよ」

ニーナ「うん。作者が新シリーズを始める、とかだったら普通に無視するんだけどね、でも今回は――」

ミーティア「あ、ラヌーバが投稿してもらえたとか!?」

セレナ「ミーティア、なにもそんなに目を輝かせなくても……」

サーラ「まあ、二次創作とはいえ、かなり貴重な出番だもんね、ミーティアちゃんにとっては」

ミーティア「そうなのよ! いや〜、もう感謝してもし足りないわね! ――で、ラヌーバ?」

ニーナ「う〜ん、ミーティアさんには残念だろうけど、ラヌーバではないんだよね。――コホン。えと、ではルーラーの館の更新報告です。今日、シャウナさんが『ザ・スペリオル』の二次創作小説『水の都の小夜曲(セレナーデ)』の第十二話を投稿してくれました。シャウナさん、ありがとうございます」

ミーティア「今度はあたしも出演できるラヌーバをよろしくね!」

ニーナ「ミーティアさん、催促しない!」

ミーティア「ちぇ〜っ……」

セレナ「さて、ではそろそろ始めましょうか」

サーラ「そうだね。じゃあ、ニーナちゃん」

ニーナ「うん! じゃあ――」

九恵「『ルーラーの館』30000ヒット記念座談会(前編)」

スピカ「スタートですわっ!」

ニーナ「ボクのセリフ取られたっ!」

ミーティア「というか、いたんだ、あんたたち」

スピカ「このセリフを奪おうと、虎視眈々と狙っていたのですわよ!」

九恵「まさか彼女と組むことになるとは思わなかったけどね」

セレナ「相変わらずというかなんというか、仲悪そうね、あなたたち……」

九恵「それはもう」

スピカ「当然ですわ!」

サーラ「当然なんだ……。あ、ところで始まってから言うのもアレなんだけど、なんだか人数が足りなくない?」

ミーティア「あ、サーラも思った? そうなの。アスロックとドローアがまだ来てないのよ。……まあ、正確には来る途中で迷子になったアスロックをドローアに捜しにもらって行っている最中なんだけど」

サーラ「うん。とりあえず、そのドローアちゃんに同行したファルとマルツのことも忘れないでいてあげようね」

ニーナ「心配ご無用! ちゃんと代わりの人員は呼んであるから!」

ミーティア「へ〜、一体誰?」

セレナ「あの、ドローアたちが帰ってくるまで待っているという選択肢は……」

九恵「無情かもしれないけど、時間は有限なのよ。そうでしょう?」

セレナ「そうだけど……」

ニーナ「ではお呼びしましょう! 今回のゲストはまずこのお二人!」

ルスティン「まさか、こんな浮かれた場に来なくちゃいけなくなるなんてね……」

シルフィード「『生命あるもの』の負の感情を糧に存在している私たちにとっては、ちょっとした苦行ね……」

ニーナとセレナを除く全員『……………………』

ニーナ「あれ? 皆どうしたの?」

ミーティア「あ、あ……あんたらはっ!」

サーラ「地闘士(ファイター)ルスティンっ!」

シルフィード「サーラ・クリスメント! なに!? あなたまで呼ばれてたの!?」

セレナ「あ、あれ? どうしてここまで剣呑な雰囲気に……」

ミーティア「いやいやいやいや! お姉ちゃん、あの二人――いや、あの二匹は魔族だから!!」

セレナ「でもここは座談会の会場でしょう? そんなにピリピリしなくてもいいじゃない」

サーラ「セレナさん、それ、火将軍(ジェネラル)や海魔道士(ウィザード)を目の当たりにしても言える?」

セレナ「…………。ごめん、それはちょっと無理」

ミーティア&サーラ「でしょう」

ルスティン「あー、サーラ。過去にあったことがあったことだから、あんたがアタシを恨むのもわからなくはないけどさ、でもそろそろ水に流してもいい頃なんじゃないかな〜、とアタシは思うんだ」

サーラ「よくもそんなことをいけしゃあしゃあと! あなたは……あなたがファルを……!」

シルフィード「ちょっと! 私を無視するんじゃないわよ! サーラ・クリスメント!」

サーラ「――え? ……えっと、以前戦ったことがある以上、敵意を向けられる覚えがないとまでは言わないけど、わたしとシルフィードってそこまで深い因縁あったっけ?」

シルフィード「なっ……!」

九恵「…………。一体、なにがどうなってるの?」

スピカ「どうも時系列がごちゃ混ぜになってしまっているように見受けられるのですが……」

ニーナ「……ごめん。それにこれを読んでくれてる人にもごめん。なにがなんだかさっぱりわからない展開になってきちゃってるよね……。そんなわけで、はい、ストップストップ〜! ほら、さっきセレナさんが言っていたように、そんなにピリピリするのはよそうよ! おめでたい場なんだよ!?」

シルフィード「知ったことじゃないわよ!」

ミーティア「同感ね。シルフィードだけならまだしも、ルスティンとだけは仲良くやれる気がしないわ」

サーラ「そうだよ! ルスティン、覚悟!」

ルスティン「や、覚悟って――」

シルフィード「だからサーラ・クリスメント! 私を無視するんじゃないわよ!」

九恵「……敵意が錯綜してるわね」

スピカ「深い事情があるのでしょうね……」

ニーナ「キミたち、完全に傍観者に徹しようとしてるね……。あ〜、もう、ファルカスくんたちが帰ってくる気配もないし、こうなったらちょっと早いけど、次のゲストたちも呼んじゃおう!」

九恵「次の下種たち?」

ニーナ「九恵さん、わざと間違えたでしょ? 下種(げす)じゃないよ、ゲストだよ」

スピカ「そういえば先ほど『今回のゲストはまずこのお二人』と言ってましたわね」

ニーナ「スピカさん、なかなか耳ざといね。――では、登場してもらいましょう! 続いてのゲストはこの方々です!」

深空「おお〜! なにここ! どこここ! だだっ広くて演劇の練習場所に最適じゃない!?」

詩織「部長、少し落ち着きましょうよ。仮にも高校三年生なんですから……」

恵理「でもよかったんでしょうか。演劇部の作業全部を美鈴さんに任せてきてしまって……」

友美「いいんですよ〜。彼女、いかにも行きたくなさそうだったじゃないですか〜」

ニーナ「はい! もうおわかりでしょうか! 『彩桜学園物語〜在りし日の思い出〜』に出演している方々です!」

四人『初めまして〜!』

九恵「なんだかすごく協調性があるわね……」

スピカ「ええ、あちらにいる異世界の方々とは大違いですわね」

ニーナ「言っとくけど、キミたちだって充分協調性ないからね?」

九恵「それは自覚してるわよ。ところで、その協調性は一体どこから生まれるのかしら?」

詩織「え? う〜ん、そうですね〜……」

深空「そりゃあ、『演劇』を通して、皆が同じ方向を向いているからよ! 協調性がなかったら演劇なんてできっこないしね!」

友美「そうのたまっている、部長さん本人にはあまりない気がしますけどね〜、協調性〜」

恵理「と、友美ちゃん!」

深空「あははっ! 言うねぇ! でもそれでいいんだよ。協調性を保つのはどっちかっていうと詩織の役目。アタシは部員たちを少々強引にであっても引っ張っていくの!」

詩織「相変わらず器が大きいというかなんというか……」

友美「まさか笑い飛ばされるとは思いませんでした〜」

ニーナ「う〜ん、表面上は平和になったけど、でもこれってなんか違うよねぇ? 殺伐とした蒼き惑星(ラズライト)メンバーと話に花を咲かせている地球人メンバーに分かれちゃっただけっていうか……。そんなわけだから、ほら、サーラさんたちもいい加減戦闘やめてこっち来なよ〜! じゃないと<最後の審判(ワイズ・カタストロフ)>使っちゃうよ〜?」

ミーティア「…………。ニーナの奴、とうとう最終手段を提示してきたわね。シルフィード、そんなわけだから、そろそろ落ち着きなさい。あたしも落ち着くから。――サーラもいいわよね?」

サーラ「…………。いまひとつ納得はできないけど、うん、わかったよ」

シルフィード「…………。仕方ないわね」

ルスティン「しっかしあんたら、ケンカっ早すぎないかい?」

サーラ「っ! 誰のせいだと……!」

ニーナ「ほらほら、サーラさん。落ち着く落ち着く」

サーラ「…………」

九恵「明確に敵意が向けられてる方向は『シルフィード→サーラ→ルスティン』といった感じみたいね。……なに、この片思いみたいな関係性」

――少し間を置いて――

ニーナ「さて、落ち着いてきたところで、そろそろ今日の本題に入ろうか」

ミーティア「今日の本題?」

ニーナ「うん。それはずばり二つ。ひとつは『彩桜』メンバーとの顔合わせ兼お互いの自己紹介。そしてもうひとつは……くふふ……」

ルスティン「な、なんだい? その不気味な笑いは……」

ニーナ「もうひとつは、冒頭でミーティアさんが言っていた『ラヌーバ』に関することだよ」

全員『ラヌーバ?』

ニーナ「そう。現在、シャウナさんの投稿によって公開されている『ミーティアとシルフィリアのプリンセッセ・ラヌーバ』、『シルフィリアとミーティアのプリンセッセ・ラヌーバ!!』、そして『サーラとシルフィリアのプリンセッセ・ラヌーバ』の三つ」

スピカ「それがなんだというのですの?」

ニーナ「うん。あんな感じのガールズトーク、一度ボクたちもやってみたいなぁって。ほら、今日は(いまのところ)メンバーが女性しかいないわけだし、ね?」

ミーティア「本題と言いつつ、後者はいま考えた感バリバリね」

ニーナ「まあね! だからほら、やってみようよガールズトーク! はい! まずはミーティアさんから!」

ミーティア「……自己紹介のほうはどうしたのよ」

ニーナ「いつだってできるよ、そんなの!」

ミーティア「…………。はいはい。それじゃあ、そうねぇ……。これはとある町で夕食をとりながらアスロックと話してたときのことなんだけど……」

※ ※ ※

アスロック「なあ、ミーティア。昨日アンデッド退治した森に今日もう一度行ってみたんだけどさぁ」

ミーティア「うん? あ、この肉、思ったより硬いわね……」

アスロック「おーい?」

ミーティア「聞いてる聞いてる。で、なに?」

アスロック「ああ。なんかカップルっぽい男女が一組やって来ていてな。こう言ってたんだよ。『もう退治されたとは言ってたけど、やっぱりここに来るとゾッとするな』って」

ミーティア「……アホらし。ゾッとしたいから行ったんでしょうに。大体、安全が保証されている場所に行って『ゾッとする』とか言うくせに、そういう輩って安全が保証されていない場所には絶対に足を踏み入れなかったりするのよね。襲われる可能性を求めて安全が証明されているところに行くだなんて、まったく――」

アスロック「や、おれが言いたいのはそういうことじゃなくてだな」

ミーティア「なによ。まさか今夜一緒に行こうとか言うの? あたしはごめんよ。なんだってアホ丸出しのカップルみたいなことをやらなくちゃいけな――」

アスロック「いや、そういうことでもなくてだな」

ミーティア「じゃあなんだっていうのよ。……ああもう、この肉硬いにも程があるわね。全然噛み切れないったら。アスロック、ちょっと出したいからそっち向いてて」

アスロック「? わかった」

ミーティア「うう、口の中がなんとも微妙な感じに……。アゴも疲れたったらありゃしないわ……。さて、それでアスロック、あなたが言いたいことっていうのは、一体どういうこと?」

アスロック「ああ。で、だな。ここに戻ってくる途中、おばさんがたがこんなことを言ってたんだよ。『いくらアンデッドが退治されたといっても、今日あの森に入ろうだなんて、正直、ゾッとしないわね』って」

ミーティア「ふむふむ」

アスロック「おれにしては珍しく突っ込みたくなったな。ゾッとするのかしないのか、どっちなんだ、って」

ミーティア「…………」

アスロック「ん? どうした? 頭なんか抱えて」

ミーティア「や、あのね。そのおばちゃんたちの言った『ゾッとしない』っていうのは、『感心しない』って意味だから」

アスロック「へ? そうなのか? じゃあ、あのカップルの言っていたことは――」

ミーティア「うん、それはそのまんまね。間違っても『森に来ると感心する』って意味じゃないから」

アスロック「そうなのか……」

ミーティア「そうなのよ。アスロック、もうちょっと一般常識っていうか、語学力を身につけましょうね」

※ ※ ※

ミーティア「……と、まあ、そんなことがあったのよ。――どう?」

ニーナ「どうって言われても……」

サーラ「う〜ん、途中、甘い展開になりそうではあったんだけどね……」

深空「とりあえず、森へは一緒に行くべきだったと思う。物語的に」

ミーティア「ええっ!? まさかのダメ出し!?」

詩織「私からすれば、ダメ出しされないと思っていたことこそが『まさか』ですよ!」

ミーティア「そ、そんな怒鳴らなくても……」

恵理「演劇部の人って、物語云々の話になると人が変わるんだね……」

友美「そういうものですよ〜」

ニーナ「ミーティアさんに振ったボクがバカだったよ」

ミーティア「なんですってぇ!」

ニーナ「ここはやっぱり、ラヌーバを参考にさせてもらおう。うん、そうしよう」

サーラ「ラヌーバを参考に?」

ニーナ「うん。ラヌーバの第一回でこんなネタがあったんだよね。ずばり、『身長、体重、スリーサイズを教えてください』」

ミーティア「げっ! よりにもよってそれを参考にするの!?」

ニーナ「そういうこと。ちゃんと具体的な数値に言及しておいたほうがいいだろうな、とも思うしね。あ、でも、もちろん体重は『ヒ・ミ・ツ♪』で通すよ。だって、女の子だもんね」

ミーティア「他のところも『ヒ・ミ・ツ♪』で通させてよ!」

ニーナ「まあまあ、皆も公開するから」

全員『ええっ!?』

ニーナ「そんなわけで身長とスリーサイズの公開も含めた『赤裸々自己紹介』、いってみよー!」

全員『…………』

ニーナ「はい、まずはミーティアさん――というのはちょっとかわいそうかもしれないから、セレナさん、どうぞ!」

ミーティア「ちょっと! かわいそうってなによ!」

サーラ「まあまあ、ミーティアちゃん。――セレナさん、もう腹くくろう? ニーナちゃん、一度言い出したら聞かないし」

セレナ「そうね。……ええと、フルネームはセレナ・キル・ソルト・スペリオル。趣味はアロマオイルや紅茶の茶葉収集、あとアンティークの食器を集めるのも好きね。特に紅茶を嗜んでいる時間はこの上なく幸福な気分になれるわ」

シルフィード「さすがはエルフ、といったところね」

セレナ「苦手なのは忙しないこと。あと人ごみが苦手だから、本当はパレードとかって出たくないのよね」

深空「同じ女性として天と地くらい離れてない? 彼女とアタシ」

ミーティア「そりゃ、一応とはいっても王族だからね」

セレナ「シンボル・スートは光。誕生日は光の月34日」

九恵「シンボル・スート? それに光の月というのは一体?」

サーラ「あ、そうだよね。地球人にはわからないよね。えっと、シンボル・スートというのはわたしたち『蒼き惑星』の生命あるものが必ず持っている『内なる属性』のことだよ。光の月34日というのは、地球上の暦に直すと、大体2月3日あたりになるかな」

セレナ「得意な魔術の系統は回復と援護。ただかなり高位の魔術はあまり使えないわね。身長は164cm。家族構成は妹のミーティアと義父。血の繋がっている家族はいないわ。職業は巫女。あとは、え〜と、え〜と……」

ミーティア「お姉ちゃん。そろそろ引き伸ばすのも限界だと思うよ?」

セレナ「う……。……まあ、そうね。ええと、スリーサイズは上から77(A)・52・77です。エルフなのでどうしても胸は大きくならなくて……」

ニーナ「うん、まあ、それはエルフの宿命みたいなものだからね。仕方ないよ。もちろん例外は存在するけど。さて、じゃあ次はミーティアさん、いってみようか?」

ミーティア「はいはい。フルネームはミーティア・ラン・ディ・スペリオル。身長は147cmでスリーサイズは69(AA)・52・70」

ニーナ「なんか、すごいあっさり言ったね……」

ミーティア「こういうのはあっさりと流しちゃったほうがいいのよ。で――」

ニーナ「でも本当に幼児体型なんだね〜。背も冗談抜きに低いし……」

ミーティア「うるさいわね! ……コホン。シンボル・スートはお姉ちゃんと同じく光で誕生日は光の月58日。地球だと大体2月27日にあたるわね。まあ、うるう年の問題とかがあるから、正確に当てはめることはできないけど。
 あと、どういうわけか生命あるものって、生まれた月のスートを持っていることが多いのよね。確率は大体七割、というところかしら。趣味は読書と研究――」

ニーナ「嘘!?」

ミーティア「本当よ! 研究の対象は一貫して『魔の法則』。といっても『魔の法則』は範囲が本当に広いからね。十七歳あたりまでは主に『古代言語』――『聖本』と『界王(ワイズマン)ナイトメア』に関して調べていたんだけど、それ以降は『本質の柱』に関して調べるようになっているわ。まあ、もちろん十七歳以前にもちょこちょこ『本質の柱』に関して調べていたけど。ねえ、ところでニーナ」

ニーナ「ん? なに?」

ミーティア「座談会の度に思ってはいたんだけど、ここにいるときって、なぜか自分が未来に体験するはずのことまで既に知っていたりするわよね。これってもしかして、この場所が『本質の柱』に近いところにあるからなんじゃないの? いえ、もしかしたら、ここが『本質の柱』そのものである可能性も……!」

ニーナ「うん、少し落ち着こうね、ミーティアさん。よく考えてみなよ、こんなふざけたことばかりやっているところが『本質の柱』だったり、それに近いところだったりするわけないじゃん。まあ、もちろん世界には『本質の柱』に近い場所が存在してはいるけど」

サーラ「それって、『アヴァロン』のこと?」

スピカ「アヴァロン?」

サーラ「あ、えっと、これに関してはわたしも詳しいことは知らないんだよ。なにしろ物質界じゃなくて精神世界に存在しているんだ、という説もあるくらいだから。『本質の柱』と深い関わりがあることだけは確かなようだけど……」

九恵「それでも結局、わからないことだらけなのね」

ミーティア「だからこそ研究意欲がそそられるんじゃない! あ、ちなみにこの『本質の柱』、辿り着いた魔道士は存在するらしいのよね。それもあたしと同世代」

スピカ「誰ですの、それは?」

ミーティア「わかんない。いま、断片的にそういう情報が頭の中に流れ込んできただけだから。……しかし、ここは一体どこなのか、本格的に気になってきたわ」

ニーナ「まあまあ、それよりも自己紹介の続き続き(危ない危ない。危うくここがどこなのか自覚されちゃうとこだった)」

ミーティア「一応、自己紹介の一環のつもりだったんだけどね。う〜んと、あとは……得意な魔術の系統は攻撃系。職業は言うまでもなく魔道士で、家族構成はスペリオル聖王国の国王である父とセレナお姉ちゃんね。はい、これでいい?」

ニーナ「お疲れさま〜。セレナさんとの比較にもめげず、よく頑張りました」

ミーティア「しつこいっ!!」

ニーナ「では続いてサーラさん!」

サーラ「ミーティアちゃんみたいにサラッとやっちゃったほうがいいよね。フルネームはサーラ・クリスメント。身長は160cmでスリーサイズは83(C)・57・86。職業は僧侶です。同時に魔法医でもあるね。あ、あと魔道学会で講師をやることもあります。学会でのランクはA」

ミーティア「ちょ……」

サーラ「ん? なあに? ミーティアちゃん。あ、そういえばまだ学会ランクを――」

ミーティア「なにそのスタイル! ずるい!!」

サーラ「ず、ずるいって言われても……」

セレナ「ほら、ミーティア。気持ちはわかるけど、とりあえず学会ランクを――」

ミーティア「わかりっこないわよ! お姉ちゃんだってスタイルいいじゃない!」

サーラ「(ちょっと強引に進めちゃおう)スートは光で誕生日は光の月56日。地球でいうところの2月25日だね。得意な魔術は回復・援護。でも魔術を使った戦闘にも自信はあります。あ、それとこれを忘れちゃいけなかった。わたしは人の心を読み、自分の思ったことをダイレクトに伝える術――<通心波(テレパシー)>を使えます。でもこれは正確に言うと『魔術』じゃないんだよね。呪文の詠唱も要らないし。多分、『魔の法則』そのものを使用しているんだと思うけど……。
 趣味は旅。これに尽きるね。自分の知らないところに行ったときの高揚感といったらもう……!
 あとは家族構成かな。といっても、両親はわたしが十一歳のときに裏組織の人間によって殺されてしまっているので、いまは血縁者はひとりもいません。一緒に住んでいる人はもちろんいたけど、家族じゃなくて弟子だったし。だからなのか、大家族にちょっとした憧れがあります。賑やかなのが好きなのもそのあたりに理由があるのかもしれないね。……って、ニヤニヤしてどうしたの? ミーティアちゃん、ニーナちゃん」

ミーティア「大家族、ねぇ……」

ニーナ「うん、頑張ってね。ボクは応援してるよ」

サーラ「…………。え!? そ、それはそういう意味じゃなくて……!」

ミーティア&ニーナ(ニヤニヤニヤニヤ)

サーラ「そ、そんなことより! ほら、ミーティアちゃんとセレナさんの魔道学会でのランク!」

ミーティア「はいはい。……えっと、『スペリオル』開始時点であたしはAランク、お姉ちゃんはBランク。でもこれは実績が認められたというよりは王族だから、というか、威厳をつけるためでしかなかったりするのよね」

セレナ「そもそも、私はレポートを出した回数も数えるほどしかないし」

サーラ「ミーティアちゃん、そういうのこそ『ずるい』って言うんだと思うよ?」

ミーティア「いやはや、返す言葉もない」

ニーナ「次はボクだね。といっても今更語ることもない気がするし、誕生日とかスートとか家族構成とか、存在しない部分も多いけど。
 まず身長は152cm。スリーサイズは76(A)・54・79。まあ、もちろん体型は自由に変えることができるわけだけど」

ミーティア「そして、それでもあたしよりも背や胸があるあたりは嫌がらせかなにかのつもりなの?」

ニーナ「嫌だなぁ、そんなわけないよ。趣味は人をからかうこととおちょくることだね」

サーラ「それ、同じじゃない?」

ニーナ「ん〜、ちょっと違うんだよ。前者は親しい人にする行動で、後者は若干悪意のこもった行為だから」

サーラ「そういうものなんだ……」

ニーナ「そういうものなんだよ。
 さて、実は『30000ヒット記念座談会(前編)』となっていながらも今回で最後までやっちゃおう、と企んでいたんだけど、予定よりも長くなっているし、蒼き惑星組メインの四人が終わってキリもいいしで、一旦休憩を挟もうか。
 というわけで『30000ヒット記念座談会(前編)』はここで終了。楽しんでもらえたかな?」

サーラ「もしファルやアスロックのプロフィールを知りたい人がいたら、そのことも教えてね。わたしが公開しちゃうから」

深空「しかし、『後編』ではアタシの身長やらなんやらも公開しなくちゃいけなくなるんだよね?」

詩織「部長。諦めましょう。それにしても、ここに来なかった副部長の判断はとても正しいものだったんですね……」

九恵「それにしても私たち、出番が少なすぎじゃなかった?」

スピカ「まあ、後編とやらに期待いたしましょう。正直、全然期待できませんが……」

ミーティア「はい、それじゃあ休憩〜。休憩している間にアスロックたち、帰ってくるといいんだけど……」

ニーナ「あ、本音が出たね、ミーティアさん。アスロックくんがいないと寂しいよ〜、って?」

ミーティア「ちっ、違うわよ! あいつが戻ってこなくたって別に――」


後編に続く



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